衿芯について
長襦袢には半衿が縫い付けられています。喪服には白の半衿です。夏には夏の絽の半衿を使用します。
長襦袢と半衿の間には、衿芯(えりしん)が必要になります。「芯」ですのでその芯が支えとなり、半衿にたるみが出ないようにしてくれます。無くてはならない小物です。
衿芯には2種類ございます。どちらのタイプの衿芯でもお使い頂けますが、それぞれに違いがありますのでお伝えいたしますね。
三河衿芯(長襦袢に縫い付けるタイプ)
長襦袢を仕立てて頂きますと、半衿を縫いつけてくださるところもあります。その時、その半衿の下にはだいたい三河衿芯(みかわえりしん)が縫い付けられています。
三河衿芯はしっかりとしたハリのある衿芯です。縫い針が通りにくく縫うのが大変です。
しかし三河衿芯を使った衿元は、衿の落ち着きが良く、大変美しく仕上がります。
三河衿芯を長襦袢に縫い付けた後に半衿を付ける場合、三河衿芯と半衿を一緒に縫い付ける方法があります。どちらでも縫いやすい方でお付頂ければと思います。
ご自分で縫われます時には、ハリが通りにくい為、お怪我にお気を付け下さいませ。
通す衿芯(長襦袢に縫わず、半衿との間に通すタイプ)
こちらは長襦袢に直接半衿を縫いつけ、お召しになる際に衿芯を通して使います。三河衿芯に比べ取り扱いが大変ではないことから、通す衿芯を使われている方は多いと思います。貸衣装でも通す衿芯を多く目にします。
使用後は取り外して、クルクルと丸め、洗濯ばさみ等で止め立てて保管します。横にしてしまいますと上から重みがかかった際、つぶれてしまいますので、必ず立ててしまいましょう。喪服を仕舞っている引き出しの隅に置きますと型崩れせずに済みます。
この記事はお役に立てましたでしょうか?よろしければシェアをお願いいたします。