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長襦袢につける半衿

喪服に合わせる半衿のお色は白色です。季節によって夏物と夏以外の半衿に分けられます。半衿は喪服の下に少しだけ見える色い衿です。少し覗くだけなのですがとても重要です。半衿の下に衿芯を使うことで、衿がしっかりとします。半衿はとてもやわらかい為、衿芯がありませんとシワはヨレのある衿元となってしまいます。その為に衿芯は用いられます。

半衿は長襦袢に縫い付けます

喪服セットなどをお求めになられる場合にはサービスで半衿を縫いつけてくださるところが多い為、喪服をお召しになるときに半衿を縫いつけることなく済みますので安心ですね。

喪服のセットでも半衿がセットに含まれているだけで、長襦袢には縫われていない場合もありますので、お持ちの長襦袢には半衿がついた状態なのか、縫われていない状態なのかの確認はしておかれた方が良いですね。

半衿が長襦袢についていない場合には、お召しになる前に半衿を長襦袢に縫い付ける時間が必要になります。

半衿の素材は正絹と化学繊維(ポリエステルなど)

半衿のお色は白と決まっていますが、季節によっての違いと素材によっての違いがあります。季節の違いは夏には夏の半衿を必ず合わせますが、素材はお好みでお選びになられてくださいませ。

正絹の白半衿

正絹はしなやかで肌触りがとても良いですね。お洋服でも正絹とポリエステルなどの化繊との違いは良くお分かりだと思います。半衿も同じです。

正絹ですと取り扱いが大変に感じますが、今は正絹でも洗える半衿も登場しています。一般的な半衿と比較してみると良いかもしれません。

化学繊維の白半衿

ポリエステルなど化学繊維で織られた白半衿です。正絹半衿との違いは肌触りにありますが、もうひとつ違いがあります。

正絹の持つ色の白さと、化学繊維の持つ色の白さには若干の違いがあります。蛍光灯の発色の違いのように、受ける印象が違います。

  • 正絹・・・自然で、温かみのある白
  • 化学繊維・・・昼光色の様な真っ白さを感じる

化学繊維の白半衿は、何年経過しても購入時と同じ白を保ってくれます。よほど管理状態が悪い場合にはこの限りではありませんが、一般的には色は変わりません。とても管理しやすい素材となります。

これに対して正絹の白半衿は、購入時は化学繊維の白半衿とあまり変わりがありませんが、何年か経過すると変色していることがよくあります。そうならないように加工してある正絹の白半衿も出ていると思いますが、化繊よりも変化を受けやすいことは否めません。

管理の面からすると正絹よりも化繊の方が楽かもしれませんね。

東レのバイアス半衿

ポリエステルの半衿をお求めのお考えでしたら、東レから出されています「バイアス半衿」がお勧めです。私自身、20年ほど前から愛用しております。

半衿の生地がバイアス状になっておりますので伸びがよく、衿のカーブの内側が大変美しく仕上がる特殊な半衿となっています。一般的に販売されている化繊の安価な半衿のお値段よりは少しお高いですが、地がしっかりしていまして、お洗濯にも強く大変長持ちいたします。

洗える長襦袢にこの東レバイアス半衿を付けられた場合には、半衿を外さず、そのまま洗濯機でお洗濯できます。

喪服に合わせる半衿は、正絹と化繊のどちらが良いのでしょう?

違いをお分かり頂きましたところで、結局のところ正絹と化繊ではどちらが良いのか、迷ってしまわれている方もいらっしゃると思います。

私は東レバイアス半衿を普段から使っています。喪服に使用したことがあります。しかしながら私は正絹の白半衿が大好きです。正絹の独特な色合いの白が大好きなのです。正絹だからこその優しい「白」です。

私の考え方としましては、

  • 正絹の喪服・・・正絹の白半衿、または化学繊維の白半衿
  • 化学繊維の喪服・・・化学繊維の白半衿

のように合わせられるとよろしいのではないかと思っています。
もちろん、化学繊維の喪服に正絹の白半衿を合わせてもよろしいのですが、せっかく取り扱いが楽な化学繊維の喪服をお召しなのですから、半衿もお手入れの簡単な方がよろしいのではないかということです。

正絹の半衿使用の際、着付け前日にチェック

正絹の場合は変色(場合によっては黄ばみ)もありますので、喪服をお召しの前日には半衿が綺麗な状態になっているかを確認しておくと安心ですね。
正絹の優しい色合いの白も、色の変色が激しい場合は「白半衿」とは思えないことも起こりますね。喪服には白半衿を合わせるものですので、もし変色し過ぎて白半衿とは思えない状態でありましたら、新しい白半衿をご用意された方がよろしいかと思います。

確認の際は、半衿を広げてシミがないかも併せて確認してみましょう。

白半衿のお手入れ

お葬儀で喪服をお召しになりましたら、半衿は長襦袢から外してお洗濯します。脱いだ直後には、半衿はキレに見える場合も、肌に触れている首あたりは、お肌からタンパク質が半衿に付着していますので数ヶ月数年そのままにしておきますと肌に触れていた部分は間違いなく変色します。次にその半衿をお使いになるとき、汚れがひどく使えなかったということもありますので、しっかりとお洗濯をして綺麗な状態で保管しておきましょう。

クリーニングに出す場合

ご自宅でのお洗濯が心配な方はクリーニング店に出されてもよろしいかと思いますが、その際は半衿が手元に戻りましたら袋から出しまして良く風に当ててしまいましょう。薬品を使ってのクリーニングの場合、袋に入れたままですと変色することもありますのでご注意くださいませね。

お家でお洗濯する場合

正絹も化繊も、どちらの半衿もご自宅で洗えます。

まずは長襦袢から外します。(洗える長襦袢の場合は外さす洗って頂いても大丈夫です)

首に触れているところには汚れが付着していますので、初めにその部分をもみ洗い、または洗剤のついたブラシで軽く汚れを落としておきます。

汚れの部分洗いには、私は台所洗剤を使っています。汚れ落ちが良いこと、すすぎが楽なことが理由です。一般的な洗濯洗剤でももちろん大丈夫です。その際、洗剤が残らないように少量で洗い、よく濯いでくださいませ。洗剤が残っていると黄ばみの原因になります。

洗える長襦袢に東レのバイアス半衿をつけている場合は、ネットに入れて洗濯機でお洒落着洗いのコースでお洗濯します。
東レバイアス半衿以外のポリエステルの半衿の場合は、お洗濯後にシワになることも予想できますので正絹の半衿と同じ取扱いをお勧めいたします。

正絹の半衿は、そのまま手洗い後よく濯ぎます。

水分をタオルなどでしっかりと取り、陰干しします。

半乾きくらいになりましたら、半衿の裏面よりアイロンをかけます。温度は正絹、化繊の適温に合わせます。

熱が取れてから、端から丁寧に巻いて行き、サランラップの芯などの筒状の中へしまっておきますと折りシワが出来ませんので、次回半衿を付ける際、手間が省けます。


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